こんにちは、Aasa(あーさ)です。
このブログでは、週2・3の活動で毎月20~30万円を稼いでいる、主婦せどらーの私が、せどりのノウハウについて詳しく解説しています。
副業で調べると「せどり」ってよく出てくるけど、違法行為じゃないの??
せどりは、違法行為ではありません!
でも、知っておかないと違法になる場合もあるので、この記事で説明する7つの法律は覚えておきましょう!
私は、出産をきっかけに退職後、育児をしながらできる仕事を探していた時に「せどり」と出会いました。
育児をしながら、しかも物販の知識0からのスタートだったので、最初は不安ばかりでしたが、いろいろな分野のせどりに積極的に挑戦した結果、自分にあった物販を見つけ、開始1年で月商200万に到達することができました。
そこでこの記事では、せどり初心者向けに、せどりの基礎の基礎から詳しく説明します。
せどりは違法行為?
せどりは、法令を把握し遵守すれば、当然、違法行為ではありません!
せどりは、古来から行われている「掘り出し物を第三者に販売して利ざやを稼ぐ」商行為です。
そもそも、せどりに限らず、商行為には様々な法令による規制がありますが、その法令を正確に把握し遵守すれば、違法行為ではありません。当然のことです。
私がせどりを始めた時は、事業を起こした経験や経営の知識もなく、簡単なパートのお仕事くらいの気持ちで始めました。
しかし、利益が出始めてからベテランの方に話を聞いたり、各種専門家の方に相談してみると、せどりを行うに当たって、届出が必要だったり、許可申請が必要だったり、販売してはいけないものがあったりと、知らないことだらけですごく驚きました。
ですので、これからせどりを始めようと考えている方は、私みたいに始めてから焦らないように、始める前にどのような法律による規制があるのかを把握しておきましょう!
規制があるのは分かった!
でも、どんな規制があるの?
特に把握しておくべき法律は次の7つです!
あくまで一部の法律ではありますが、特に以下の法律による規制があることは知っておきましょう!
では、順番に説明します。
古物営業法
古物営業法は、特にせどりを行う上で、最も関連性がある法律ではないでしょうか。
特に、中古品やフリマ仕入れなどを行う場合には、必ず知っておかないといけない法律です!
この法律については、次のような構成により別記事で詳細に説明していますので、そちらの記事をご覧ください!
- 「古物」とは?
- 「古物営業」とは?
- 「古物商の許可」とは?
- 許可を受けた後はどんなことに注意しないといけない?
特定商取引法(特定商取引に関する法律)
「販売業者」に該当する場合は、ヤフオクやメルカリなどのフリマサイトでの出品を控えるか、出品する場合は、プロフィール欄などに「事業者の氏名(名称)、住所、電話番号」を表示しなければなりません。(Amazonにおいて、これらの表示は必須事項です。)
特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。
また、特定商取引法の対象となる取引類型には、「通信販売」が規定されており、「販売業者」がAmazonやメルカリなどで商品を販売する場合が該当します。
販売業者ってどんな人?
「営利の意思を持って反復継続して取引を行う者」です。
インターネット・オークションを通じて販売を行っている場合であっても、営利の意思を持って反復継続して販売を行う場合は、法人・個人を問わず事業者に該当し、特定商取引法の規制対象となる。
(出典:インターネット・オークションにおける「販売業者」にかかわるガイドライン|特定商取引法ガイド)
つまり、せどり(転売)目的で商品の仕入れを行った場合は、営利の意思があると判断されます。
また、以下の基準により反復継続した販売かどうかを判断されます。
【消費者庁から発表されている基準】
(出典:インターネット・オークションにおける「販売業者」にかかわるガイドライン|特定商取引法ガイド)
- 出品数が月 200 点以上である場合
- 出品数が一時点において 100 点以上である場合
- 落札額の合計が月 100 万円以上である場合
- 落札額の合計が年1,000万円以上である場合
- 特定のカテゴリの商品を一定数以上出品する場合
(※)家電製品、自動車・二輪車部品、CD・DVD・パソコン用ソフト、いわゆるブランド品、インクカートリッジ、健康食品、チケット等- これらを下回っていれば販売業者でないとは限らない。
- 商品の種類によっても異なるが、一般に、特に、メーカー、型番等が全く同一の新品の商品を複数出品している場合は、販売業者に該当する可能性が高い。
例えば、月に10万円を稼ぐことを目標とした場合、利益500円の商品を、月200点販売できれば目標を達成できます。しかし同時に、上記の基準も満たすことになります。
特に、家電製品やブランド品を扱う場合は、ほとんどの方が上記の基準を満たすことになるでしょう。
販売業者に該当したらどうなるんだっけ?
せどりを行うに場合に特に影響してくるのが次の2点です。
・必要的広告表示事項の表示義務
通信販売において、広告の記載内容が不十分であることなどを起因としたトラブルを防ぐために、販売者に対し、販売価格や支払時期など14項目を表示するよう義務付けられています。
この14項目の中に「事業者の氏名(名称)、住所、電話番号」が含まれています。
・誇大広告等の禁止
誇大広告などを起因としたトラブルを防ぐために、 表示事項等について、「著しく事実に相違する表示」や「実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁止しています。
じゃあ、Amazonやメルカリで販売する場合は、氏名とかも記載しないといけないの?
「販売業者」に該当する場合は、記載が必要です。
以上が特商法についての説明です。
えっ!?でもフリマサイトで販売業者っぽい出品者見かけるけどなぁ。
ここからは、特商法に関するフリマサイトの現状について説明します。
特商法に関するフリマサイトの現状
フリマサイトは、個人間の不用品売買を前提としており、特商法は対象外として運営されています。
『メルカリ』は、フリマアプリであるため、特定商取引法の対象外です。
(出典:【メルカリShops】出品で住所が表示されてしまうって本当?対策は?|mercari columu)
運営者情報として出品者の個人情報を提供する必要はありません。
商品自体に問題がない場合でも、景品表示法や特定商取引法など、通信販売事業者に関するルールを定める法令に抵触してしまうケースもありますので、十分ご留意ください。
(出典:違法行為およびそのほう助にあたる行為(禁止されている行為)|メルカリガイド)
しかし、メルカリやラクマなどは、販売活動の場として優れたプラットフォームであるため、個人の方以外にもとても多くの販売業者(個人事業者や法人)が活動していました。(今も多く存在すると思いますが。)
また、プラットフォーム側もそのような状況への対応として、「業者認定(※)」や「アカウントの利用制限や停止」などのペナルティを科していますが、完全に取り締まるのは難しいと思われます。
(※出品商品の露出を極端に減らされたりして、ほとんど売れないようにされるものなど)
そこで、各プラットフォームで以下のような、販売業者用のサービスが開始されました。(上述の問題解消のためだけではないでしょうが。)
- メルカリShops(メルカリショップス)(2021年7月28日~提供開始)
- ラクマ公式ショップ(2022年4月5日~提供開始)
このように、個人間の不用品の売買用の「フリマサイト」と営利目的で反復継続して販売する業者用の「ネットショップ」が区分されました。
もちろん、ネットショップは、特商法の規定どおり、販売者の「氏名、住所、電話番号等」の記載を義務付けています。
ネットでたくさん販売したいけど、個人情報を公開するのはいやだ・・
そうですよね。でもその心理的ハードルを下げる動きがありました。
プラットフォーム側が販売者の本人確認(個人事業者の住所と電話番号の把握)を行えば、特商法上の連絡先の信頼性が担保されるとのことで、販売者の個人情報の開示を非公開にできるようになりました。
メルカリShopsでは、これらの個人情報が常に公開されるわけではなく、お客さまから開示請求を受けたときのみ個別に開示する仕組みとなっています。そのため、開示請求が無い限りあなたの個人情報が表示されることはありません。
メルカリShopsでは、個人または個人事業主の場合、希望すれば運営者情報のうち、住所・電話番号を非公開にすることも可能です。この場合、代わりに株式会社メルカリの住所・電話番号が表示されます。
(出典:メルカリShopsでショップ運営者の情報が開示できるって本当?理由と対策案を解説|mercari columu)
(参考:個人ショップで住所・電話番号を非公開にできるようになりました|Shops MAGAZINE)
ただし、以下の2点には注意しましょう。
上述のように、「販売業者がメルカリなどのサービスを正当に利用できる環境」は整備されてきましたが、以下の理由などにより、販売業者としてフリマサイトで活動している方は、未だに多いと思われます。
- 氏名も開示したくない
- 返品対応時に連絡先(住所・電話番号)を伝えるのが嫌だ
- フリマサイトの扱いが慣れている
- フリマサイトの評価数を活かしたい
しかし、適法に販売活動を行うためにも、メルカリShopsなどのネットショップで販売することをおすすめします。
また、せどりを始めたばかりの方であれば、上述の「消費者庁から発表されている基準」を目安に販売量が増えてきたら、「メルカリ」から「メルカリShops」に移行するなどの方法を検討してみても良いのではないでしょうか。
知的財産基本法(知的財産権(商標権))
Amazonで販売する場合は、商標権の侵害に厳しいメーカーの商品を避けて販売しましょう。
知的財産基本法にある「知的財産権」について、特許庁HPに次のように記載されています。
知的財産権には、特許権や著作権などの創作意欲の促進を目的とした「知的創造物についての権利」と、商標権や商号などの使用者の信用維持を目的とした「営業上の標識についての権利」に大別されます。
(出典:知的財産権について|特許庁HP)
また、特許権、実用新案権、意匠権、商標権及び育成者権については、客観的内容を同じくするものに対して排他的に支配できる「絶対的独占権」といわれています。一方、著作権、回路配置利用権、商号及び不正競争法上の利益については、他人が独自に創作したものには及ばない「相対的独占権」といわれています。
せどりを行う上で特に影響するのは「商標権」についてです。
なぜなら、現在、Amazonを主販路としてせどりをしている人も多いですが、Amazon販売の重要事項の一つとしてよく取り上げられるのが、「知的財産権(商標権)侵害」の疑いを起因としたアカウントの一時停止や凍結についてだからです。
では、知的財産権の一つである商標権について説明します。
まず、「商標」とは、事業者が自社商品を他社のものと区別するために使用する標識(ロゴ・マーク)です。
例えば、スーパーや百貨店などでお買い物をする時に、「この『ロゴ』はあのメーカーの商品だから信頼できるし買おうかな。」
というように、ロゴでメーカーを認識し、購入の判断をすることも多いのではないでしょうか。
「ロゴ」は、そのように信頼や安心などのイメージがつき、商品の顔として重要な役割を担っているのです。
さらに上記特許庁HPの引用文にもあるように、商標権は「絶対的独占権」といわれており、商標権を持っている者(商標権者)から許可がない限り、その商標を取り扱えない、つまり、販売できないのです。(当然、ブランド品の偽物の販売も「商標権」の侵害行為です。)
じゃあ、Amazonセラーは全員、商標権者か商標権者から許可をもらった人たちなの?
違います。むしろ、多くのセラーが、商標権又はその使用許可を持っていないでしょう。
では、なぜ一部のセラーに対してのみ、Amazonから商標権侵害の疑いをもたれるのでしょうか。
それは、メーカーが、侵害の疑いのあるセラー全員に対して、わざわざ確認するのも大変ですし、そもそも気にしてないところがほとんどです。
しかし、一部のメーカーは「独占的に販売したい」、「Amazonでは販売されたくない」と考え、商標権侵害をAmazonに訴えるのです。
ですので、Amazonで販売するためには、そういった商標権の侵害に厳しいメーカーの商品を避けて販売する必要があります。
じゃあ、どうすれば商標権の侵害に厳しいメーカーを把握できるの?
ベテランセラーのブログには、危険なメーカーの一覧が掲載されていますので参考にできます。
また、せどりのコミュニティーに参加して情報を共有してもらうなどの方法がありますが、現在一番おすすめなのが「セラースケット」というツールの導入です。試してみていかがでしょうか。
薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)
せどり初心者は、「医薬部外品」、「化粧品」、「一般医療機器」、「サプリメントなど」の届出・許可等が不要なものを把握しつつ、外国製の商品は避けるなど法律や販売プラットフォームのルールを遵守して販売しましょう。
「薬機法」は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品の品質と有効性及び安全性を確保するために、製造、表示、販売、流通、広告などについて定められており、医薬品等を製造、販売、広告する際には、必ず確認する必要がある法律です。
医薬品の定義(第2条第1項)
(引用: 薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律) )
この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。
1.日本薬局方に収められている物
2.人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)
3.人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く。)
医薬部外品の定義(第2条第2項)
この法律で「医薬部外品」とは、次に掲げる物であつて人体に対する作用が緩和なものをいう。
1.次のイからハまでに掲げる目的のために使用される物(これらの使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であつて機械器具等でないもの
イ 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
ロ あせも、ただれ等の防止
ハ 脱毛の防止、育毛又は除毛
2.人又は動物の保健のためにするねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物の防除の目的のために使用される物(この使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であつて機械器具等でないもの
3.前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物(前二号に掲げる物を除く。)のうち、厚生労働大臣が指定するもの
化粧品の定義(第2条第3項)
この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。
医薬機器の定義(第2条第4項)
この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)であつて、政令で定めるものをいう。
「医薬品」や「医療機器」(一般医療機器を除く)など、薬機法により販売が制限されているものは、人体への影響が大きいなどの理由により、販売禁止であったり、厚労省の定める許可や届出が必要があるなど、誰にでも販売できるわけではありませんので、誤って仕入れないようにしましょう。
販売できないものがあるのは、分かった!
じゃあ、具体的にはどういうものを販売できるの?
販売できるもの・できないものを表にまとめているので見てください!
次の表で「赤字」表示のものは、原則、Amazonでもメルカリでも販売可能です。
区分 | Ama | メル | 商品例 | ||
医薬品 | 医療用医薬品 | × | × | 省略 | |
要指導医薬品 | × | × | 省略 | ||
一般用 医療品 |
第1類 | × | × | 省略 | |
第2類 | △ | × | 省略 | ||
第3類 | △ | × | 省略 | ||
医薬 部外品 |
指定医薬部外品 | 〇 | 〇 | のど清涼剤・ビタミン剤・ カルシウム剤・うがい薬・整腸薬 など |
|
防除用医薬部外品 | 〇 | 〇 | 殺虫剤・虫よけスプレー・ 蚊取り線香・殺虫剤 など |
||
医薬部外品 | 〇 | 〇 | 制汗スプレー・うがい薬・除毛剤・ ナプキン・薬用歯磨き粉・ヘアカラー・ 浴用剤・薬用化粧品 など |
||
化粧品 | 〇 | 〇 | 化粧石鹸・化粧水・シャンプー・リンス・ 口紅・リップクリーム・アイライナー・ 一般化粧水・日焼け止めローション・ パック用化粧料・ファンデーション・ ヘアクリーム・香水・歯磨き粉 など |
||
医療機器 | 一般医療機器 | 〇 | 〇 | 絆創膏・ピンセット・脱脂綿 など | |
管理医療機器 | △ | × | 体温計・血圧計・補聴器 など | ||
高度管理医療機器 | △ | × | コンタクトレンズ・ペースメーカー など | ||
特定保守管理医療機器 | △ | × | CT装置・MR装置・脳波計 など | ||
健康食品・サプリメント 健康・美容器具 など |
〇 | 〇 | 省略 |
「商品例」欄にはいろいろな商品を例示していますが、中には同じような商品でも、「医薬品」のものと「医薬部外品」のものがあるので、仕入れをする時には、必ず商品の表示内容を確認してください。
商品本体や商品の外箱に記載されています。(例:栄養ドリンク、うがい薬など)
表の「Ama」(Amazon出品)欄の「△」は、医薬品店舗販売業許可などを受ける必要があるものです。
許可を得た上で、Amazonの審査も突破しないといけないなど、個人で取り扱うにはかなりハードルが高い分野だと思います。(メルカリでは許可の有無を問わず出品できません。)
販売できるものはわかった!
あと、販売する時の注意点も教えて!
販売する時に、特に注意すべきものや影響しそうなもの、見落としそうなものを以下に記載していますので確認しましょう。
- 小分け販売の禁止
販売目的で既製の商品をその容器、または被包から取り出して分割した商品の販売は禁止
(例:100mlの香水を50mlのボトル二つに入れ替え) - 法的許認可のない手作りの化粧品類の販売禁止
(例:手作りのコスメ、化粧品、石鹸、シャンプー、コンディショナー、乳液など) - 輸入した商品の販売禁止(特に注意!!)
- 医薬部外品、化粧品、医療機器
- 輸入するためには、それぞれの製造販売業許可等が必要であるため、許可がなければ輸入禁止(海外からの購入者への直送も禁止)
- 自己使用の目的に限り、個人輸入は認められているが、個人輸入したものの販売は禁止(個人輸入の代行業者を通して購入したものも販売禁止(※商品が海外から直送されるようなケース。個人輸入と同じ扱いになる。)))
- 「国内で並行輸入品を販売している業者」から購入して転売することは可能(その販売業者が、「輸入代行業者」でないか注意しましょう。個人輸入になってしまうので。)。
また、Amazonで販売する場合は、以下の点に注意しましょう。
①並行輸入品の販売を許可しているメーカーの商品かどうか(Amazonプログラムポリシー(並行輸入品)に記載あり)
②法定表示事項の全部が日本語で記載されているか
③「並行輸入品」専用の商品ページで販売(「正規品」として販売しないように!)
- 健康食品・サプリメント等
- 外国製は、海外でサプリメントなど食品として販売されているものであっても、成分・効能・効果によっては医薬品に該当する場合がある。
- 輸入するためには、食品衛生法に基づく審査・検査、薬機法に基づく成分・効果・効能の調査などをクリアする必要があり、個人では相当ハードルが高い。
- そのため、外国製はAmazonやメルカリなどでは販売禁止(並行輸入品も禁止)
- 医薬部外品、化粧品、医療機器
- 有効期限(賞味・使用・消費)が切れている商品の販売禁止
- 開封または使用済みの商品(中古品)は法律上問題ないが、【Amazon】では販売禁止、【メルカリ】では販売可能(小分け販売は禁止)
- 製造番号(ロット番号)や成分表示などの法定表示事項の一部または全部が変更、削除された化粧品等の販売禁止
- 「試供品」、「小売販売不可」の商品の販売禁止
- メーカーオリジナルの包装で密封されていない商品の販売禁止
(参考:医薬部外品および化粧品・栄養補助食品・医療機器および関連商品|amazon seller central)
(参考:禁止されている出品物|メルカリガイド)
上記のルールは、特に注意すべき点を挙げており、他にも多くの規制があります。
薬機法で規制の対象となっているのは、人の健康や生死に関わるものです。フリマサイトでは違法行為と思われる出品(特に輸入化粧品)が多数見受けられますが、他人が販売しているからといって安易に相乗りしてはいけません。安易な判断の結果、罰金だけでなく、逮捕に至る場合もあります。
実際に販売する場合は、薬機法や販売するプラットフォームのガイドラインなどを十分に確認した上で取り組むようにしましょう。
独占禁止法(再販売価格維持制度・著作物再販適用除外制度)
- 「定価」表記されている本は、新品なら定価で販売しないといけません。中古品としてなら自由な価格で販売できます。
- 「定価」表記されていない本は、新品でも、中古品でも自由な価格で販売できます。(付録付きの本は通常こちらに該当)
独占禁止法上、メーカー(出版社など)が小売業者等(書店など)に対して販売価格を指示(定価での販売を指示)すること(再販売価格維持行為)は禁止されています。
しかし、例外的に、一部の著作物(書籍、雑誌、新聞、レコード盤、音楽用テープ、音楽用CD)は、独占禁止法の適用が除外されています。これが「再販売価格維持制度」(再販制度)や「著作物再販適用除外制度」と言われるものです。
(参考:よくある質問コーナーQ12・13(独占禁止法)|公正取引委員会HP)
※この制度について、「中古品」での販売は対象外です!(例:ブックオフ)
(以下、CD等はAmazonでの販売ができない方が多そうなので、「書籍・雑誌」で説明します。)
この制度により、メーカーは、書籍等の商品に対し「定価」販売の指示ができるんです。
ですので、その対象の商品は、転売する場合であっても、定価で販売しなければいけません。
定価より高くても・低くてもだめです。
(例:定価1,000円の本は、2,000円でも500円でも売ってはだめ!)
じゃあ、書籍や雑誌は、新品としてせどりできないの?
「定価」表記されていないものであれば、大丈夫です!
「定価」でない場合は、「希望小売価格」と表示されますが、それぞれ次のように表示されている場合があるため、せどりを行う場合は覚えておきましょう!
【定価】
「特別定価」、「一時払い予約定価」など
(参考)「定価との表示を含む用語」は、「定価」との表示と同様に取り扱うことになっています。
【希望小売価格】
「価格」、「特別価格」、「参考小売価格」、「頒価」、「価」、「¥」、「(価格を示す数値のみ)」
(参考)「希望小売価格」には、「定価」・「正価」などの拘束価格を意味する表示を使用してはいけないことになっています。
また、メーカーが途中で定価販売をやめた場合、その商品も定価以外での販売可能です。
その場合は、商品にシールを貼るなどの方法により、次のように記載されていますので、そのような商品はせどり対象(定価を上回る出品OK)です!
(例:「バーゲンブック」、「自由価格本」、「特価本」、「出版社謝恩価格本」など)
そーいや、「付録付きの雑誌」とかも定価の表記がされているものがあるけど、新品で出品できないの?
「付録付きの雑誌」は、上述の再販制度の対象外となるため、定価以外で販売しても大丈夫ですよ!
数年前には、付録付き雑誌に「定価」と表記して販売されているものがたくさんありましたが、今はもうほとんど見なくなりました。
ちなみに、付録付き雑誌に「定価」表記をした場合、次のとおり独占禁止法違反になるおそれがあるみたいです。出版社はこのリスクを回避するために、「定価」表記をしなくなったんですね。
「著作物」と非適用除外品を併せたセット商品は,独占禁止法の適用除外とされる「著作物」とはいえず,このような商品を再販売価格維持契約の対象とすることは独占禁止法に違反するおそれがある。
また,書籍・雑誌の場合,取次会社と書店との間で締結されている再販売価格維持契約上,「定価」と表示のある商品を同契約の対象としていることから,非適用除外品と併せたセット商品を販売する場合には「定価」との表示ではなく,「価格」,「メーカー希望小売価格」等の表示を用いる必要がある。
(出典:著作物再販対象商品と非適用除外品のセット販売|公正取引委員会HP)
以下で、Amazonでの、本の販売に関するコンディションガイドラインの内容を一部抜粋しています。
区分 | 状態 |
新品 | 「再販制度」適用対象のものは「定価」で販売 |
中古(ほぼ新品) | 定価販売終了分(「バーゲンブック」記載本など)はこのコンディションで販売 |
中古(非常に良い) | 背表紙に傷なし、書き込み・線引きなし |
中古(良い) | 背表紙に多少の傷、書き込み・線引きあり |
中古(可) | 書き込み・線引き多い、付録なしの場合はこのコンディションで販売 |
特に注意すべき点は、①「新品」は再販制度に注意、②付録無しの場合は「中古(可)」として販売することですね!
食品衛生法
温度管理が必要な食品を扱う場合には、「営業の届出」と「食品衛生責任者の資格の取得」が必要です。
「食品衛生法」は飲食による健康被害の発生を防止するための法律で、2021年6月に15年ぶりに改正が行われました。
その改正により、せどりを行う上で、特に関連する項目は、「営業許可制度」の見直しと「営業届出制度」の創設でしょう。(参考:食品衛生法の改正について|厚生労働省HP)
これは、簡単に言うと、まず、改正前は、食品を扱う業種のうち、飲食店営業や製造業など公衆衛生への影響が大きい業種と小さい業種に区分し、影響が大きい業種のみ「営業の許可」を必要としていました。
この改正では、公衆衛生への影響の大きさにより、業種を3段階(影響が大きい順に①要許可業種、②要届出業種、③届出対象外)に分け、①の業種の「営業の許可」に加え、②の業種に「営業の届出」を必要としました。
- 要許可業種(製造業、調理業、加工を伴う販売業等)
- 要届出業者(温度管理等が必要な包装食品の販売業、冷凍冷蔵倉庫業等)
- 届出対象外(常温で保存可能な包装食品のみ販売等)
せどりで食品を扱う場合でも、ほとんどの場合は、スナック類や乾麺類などの密閉されていて常温管理でOKな食品なので、上述の3に該当し、これまでどおり届出などの手続きは不要です。
ですので、AmazonでFBAを利用して食品類を販売している方は、特に影響はありません。
FBAでは、もともと一定の温度、冷凍、冷蔵管理などを前提とした商品の納品は禁止しているので。
また、FBAでは、チョコレートなどの溶けやすい商品も、冬季期間(10月~翌4月)に限定して取り扱い、常温管理としているため、同様に手続きは不要です。(参考:食品&飲料、夏季制限品|amazon seller central)
ただし、自己配送により、Amazonで冷凍食品などを販売する場合は、上述の2に該当(通信販売・訪問販売による販売業)し、「営業の届出」が必要になります。(参考:営業届出制度について|大阪市HP)
加えて、この改正により、2に該当する方は、施設の衛生管理などを行う「食品衛生責任者」の資格も必要です。(参考:食品衛生責任者について|大阪市HP)
温度管理が必要な食品を販売する場合は、管轄の保健所に確認し、必要であれば「届出の提出」と「資格の取得」を怠らないようにしましょう。
酒税法
お酒を継続して販売するためには「酒類小売業免許」が必要です。
もともと自分で飲もうと思って購入したり、友人などからもらったお酒で、いらなくなったものであればメルカリやヤフオクで販売しても大丈夫です。
つまり、免許を持たずに継続的に販売する場合は、違法行為にあたります。
たまにメルカリなどで継続的にたくさんお酒を販売している方を見かけますが、もし免許をもっていなければ違法行為にあたります。
免許を持っていない方は、出品している人がいるからと言って安易に販売しないようにしましょう!
(参考:販売業免許関係(インターネットでの販売について)|国税庁HP)
あと、よく間違いがあるのが「みりん」です。「みりん」も酒類に当たりますので、販売するためには免許が必要ですよ!
その他の法律
他にも注意すべき法律などは次のようなものがあります。
・各都道府県の迷惑防止条例 【チケット(紙)】
人気のコンサートやスポーツイベントなどのチケットなどを、転売目的により購入し、公共の場所で転売する行為は禁止されています。いわゆる「ダブ屋行為」の禁止ですね。
※「ダフ屋」とは、乗車券等を転売目的で購入し、購入希望の人に売りさばく業者のこと(「ダフ」というのは、フダ(チケット)の倒語)。
・ チケット不正転売禁止法【チケット(電子)】
上記「迷惑防止条例」では、「公共の場所」でのダフ屋行為が禁止されていますが、「ネット上」での行為が公共の場所には当てはまらないとの理由で、ダフ屋行為の抜け道がありました。
その抜け道を塞ぐため、ネット上でのチケットなどの転売行為も禁止されました。(いわゆる「ネットダフ屋行為」の禁止)
・税法(所得税法等)【確定申告】
せどりを、事業として行う場合は「事業所得」として、副業で行う場合であっても20万円を超える所得がある場合は「雑所得」として(副業であっても事業として行うのであれば「事業所得」ですが)、確定申告をしなければなりません。
(参考:給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合:国税庁HP)
確定申告(雑所得・事業所得)について、もっと知りたい方は、以下の記事に詳しく記載していますのでぜひご覧ください☆
「せどりは違法行為かどうか」のまとめ
当然ですが、法律を遵守すれば、せどりは適法な行為です!
ですが、上述の法律を知らなければ、いつの間にか違法行為をしてしまうかもしれません。
せどりを行うに当たって、「まだあまり利益が出てないから大丈夫」、「副業だから問題ない」のように安易に考えたり、「他にもやってる人がいるから大丈夫」と、他人まかせな考え方をしていると、非常に危険です。
また、ネット上でも、様々なコンサルへの入会案内やせどりマニュアルが溢れていますが、それら全ての内容が適法なものなのかどうかは正直怪しいと思います。
ですので、これからせどりで稼ぎ続けたい方は、少なくとも上述の7つの法律については、しっかりと把握しておくようにしましょう!
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